ホーム>Ubuntu Linuxで動作させる場合の注意点

将棋所はWindows用のソフトであり、Linuxでの動作については保証していません。ですが、実際にはLinuxでMonoを使って動かしている方も多いと思います。そういう方のために、Linuxで動かす場合の注意点について説明します。なお、以下の点について断っておきます。

将棋所を動かすための準備

Ubuntu Linux(以下、単にUbuntuと書きます)で将棋所を動かすためには、まずMonoのインストールが必要になります。端末を開いて、以下のコマンドを実行するとインストールできます。

sudo apt install mono-complete

または、Ubuntuソフトウェアを開いて、MonoDevelopをインストールする方法もあります(MonoDevelop自体は使いませんが、Mono関連の必要なファイルがインストールされます)

次に、将棋所のサイトからShogidokoro.zipをダウンロードし、展開してから、Shogidokoroフォルダをどこか適当な場所に置きます。そして端末でそのディレクトリに移動してから次のコマンドを実行します

mono Shogidokoro.exe

これで将棋所が起動します。

使用するエンジンに関しては、ソースが公開されているエンジンをダウンロードして自分でコンパイルして下さい。この辺の手順についてはこの記事の目的ではないので省略します。

フォントの問題について

Ubuntu 16.04で将棋所を動かす場合は、見た目には大きな問題はありません。しかし、Ubuntu 18.04以降を新規インストールしてから将棋所を起動すると、指し手リストの文字が見えにくくなったり、ダイアログが縦長になる問題があります。
これは、Ubuntu 18.04を新規インストールすると、Ubuntu 16.04で標準だったTakaoフォントが含まれないのが原因です(Ubuntu 16.04からアップグレードした場合はTakaoフォントが残るので、この問題は起きません)。この問題を解決するには、端末で次のコマンドを実行します。

sudo apt install 'fonts-takao-*'

これでTakaoフォントがインストールされるので、将棋所の文字の表示がUbuntu 16.04の時と同じになって見やすくなります。Ubuntuのフォントについて詳しいことを知りたい方は「Ubuntu 18.04 LTSの日本語フォントを変更する!」という記事を参照して下さい。

エンジンが起動しない問題について

Ubuntu 18.10で将棋所を起動してからエンジンの対局を実行しようとすると、"The type initializer for 'system.console' threw an exception"というエラーメッセージが表示されて、エンジンの起動に失敗することがあります。この問題が起きる場合は、将棋所の起動前に端末で以下のコマンドを実行して下さい。

export TERM=xterm

それから将棋所を起動すると、エンジンが正常に起動するようになります。なお、この問題はUbuntu 19.04では起きないようです。


ホーム>Ubuntu Linuxで動作させる場合の注意点